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ERP導入を成功させるには、グランドデザインによって、システム化目的を描き、目的達成を阻害する課題分析、課題解決の方策を検討し、重点テーマにフォーカスしたシステム化範囲、あるべき姿から実現可能性の検証を行った結果でカットオーバモデルを作成し、投資と効果の算定により投資金額の妥当性を検証し、やるべきことが決まった後に、自社に適合したERPパッケージを選定することが重要です。
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① グランドデザインの考え方
② 経営課題の解決方針
③ システム課題と業務課題の分離
④ システム化目的実現の方策
⑤ 「何をどのように変えるか」の合意
⑥ 無駄の発見
⑦ 変革の実行方法
⑧ 既存システムの分析
⑨ ERPの選定について
⑩ システム化範囲
  
 
①システム化目的
 
経営課題との関連性・寄与率
 留意点↓↓

システム化目的は総花的になりやすいが、企業として投資する以上は

費用対効果を考えることは当然のことであり、

企業が将来のあるべき姿を想定して、そのために実現したいことを

システム化の目的にすべきである。

 

逆に、各部門の担当者ニーズの総和を、

そのままシステム化目的にするような安易な姿勢になると、

効果の少ないところにも投資することになり、

システム利用者の満足を得られても、

経営者から見るとシステムの成果が良く分からないことになってしまう。

 

 

システム課題と業務課題のバランス
 留意点↓↓

経営課題の解決に際して、システム化だけは対応できないこともある。

例えば、

  ①人(企業外部も含めて)の意識

  ②組織や制度ルールによる妨げ

  ③旧態依然とした業務プロセスの運営

 

それらを何も変革しないままシステムを行っても、

システム化の効果は極めて限定的なものに止まってしまう。

 

逆に、業務改革のみを行ってシステム化を棚上げすると、

部分的な効果が達成できても、経営課題が解決できるわけではなく、

まして、企業全体の効果になることも少ない。

 

何故なら、今日の企業内部では、受注から出荷まで、

あらゆる企業活動にシステムを活用しているため、システムが変わらない限り、

業務プロセスが何も変わらないことになり、

業務改革の効果が限定的になってしまうからである。

 

したがって、経営課題の解決では、

「システムのよる解決」と「業務改革でも解決」のバランスが重要で、

車の両輪のように、どちらが欠けても、前に進まない。

 
 
②システム化目的を達成する具体的方策(例示)

   

生産方式の見直し

 

「市場が要求するリードタイム」 と 「製造側が実現できるリードタイム」 

にギャップがあるときは、市場が要求するリードタイムを

どのように実現するかについての方策を立案する

 

 ①各部門が、リードタイムに「さば」を読むことを止める

 ②在庫ポイント(原材料・部品・ユニット・モジュール・半製品など)を見直す

 ③長納期部材の先行手配を生販の統合視点で考える

 

生販連携と計画サイクルの短縮化

 

市場の需要変化が大きい場合には、月次計画では市場変化に追従できないため、

計画サイクルを短縮化する(週次計画→日次計画→シミュレーション)

 

システムのサポートについて

何も手段を講じないで、月次計画を週次計画にすると、

計画の作業量が4倍になるため、システムでの支援をえることで、

計画に関する増員を防止する

 

PULLとPUSHの分岐点見直し

 

生産工程でも、2種類の工程が存在する。

市場からの要求でPULL(引っ張る)生産を行う工程

メーカの見込でPUSH(押し込む)生産を行う工程

 

PUSHとPULLは工場内でいづれ一方ではなくて、

製品や部品の特性、部品特殊性、市場要求、調達難度等により、

原材料に近いところはPUSH生産、製品に近いところはPULL生産にする。

そして、PUSHとPULLの間が在庫ポイントになる。

 

一般的に、PUSH生産ではMRP管理を行い、PULL生産では、

製番もしくはかんばんによることが多い。

 

製品ライフサイクルに応じた管理

 

どのような製品でも、かならず製品のライフサイクルが存在する。

試作段階~量産試作~量産初期ロット~量産段階~収束段階

この場合、製品のライフサイクルに応じて、生産方式を変えるべきである。

<例>

試作             →個別受注生産

量産試作~量産初期ロット→受注生産(製番管理)

量産段階          →見込生産(MRP)

収束段階          →受注生産(製番管理)

 

量産段階でも生産量がさほど多くない場合には、

受注組立生産の方が相応しい場合もある

 

流用設計による設計・生産の効率化

 

個別受注生産のように、受注の都度、毎回設計を行った後に製造を行うケースがある。

ただし、BOM構造などを良く注意してみれば、

本当にゼロから設計する製品は、極めて少ない。

ほとんどは、過去の類似品をアレンジした流用設計になっている。

 

流用設計が、設計者個人のスキルに依存することなく、

誰でもが利用できる環境を作ることが重要になる。

このためPDM/PLMを利用することが多い。

 

一方、流用設計の利点は、設計の生産性向上に止まらずに、

工場側でも以下のような大きなメリットが見込める。

 

 ①流用設計することによる部品の種類が必要以上に増加することを防止する

   (設計者だけの都合で部品選定をする場合、部品コストダウン、

     リードタイムや互換性などの考慮が不足し勝ちで、後からのVEが困難になるケースが多い)

 

 ②流用設計した時点で、長納期部品の使用が見込まれれば、

   先行手配することにより、全体リードタイムを削減することが可能になる

    したがって、PDM/PLMの導入効果を算定するときには、設計部門だけでなく、

   工場側での効果も合算して考慮すること重要になる

   

在庫の集中と分散

 

在庫削減を図るには在庫を集中化するほうが望ましいが、

ケースによる最適化を考慮する必要がある

 

商品在庫を全国販社に在庫を分散させる、もしくは、1箇所に集中保管する

競合会社との関係などで、店頭販売もしくは即納を要求される場合には、

販売店側に在庫を持たざるをえない。

 

この場合でも、売れ筋商品などで、出来る限り少ない在庫に限定し、

それ以外のものは在庫を集中保管して在庫削減を図る。

 

工場内で、製品に使用する部品と保守部品を

別々に在庫管理するケースと集中保管するケースがある。

 

部品在庫を集中保管すると、

製品と保守で部品を取り合いになるケースが多く見られる。

例えば、在庫を集中保管していた場合、

製品が月平均1000ヶ使用するために内示をしているときに、

保守部品で急に5,000ヶ必要になり、

製品も保守部品も両方で欠品が発生するようなこともある。

 

さりとて、別々に在庫管理すると一方で在庫がありながら、他方で欠品を生じることも発生する。

 

この問題を解決するには以下の点を考慮し決定する。

 

  • 調達リードタイム
  • 価格
  • 代替部品有無
  • 部品調達の内示有効性
  • 製品で使用する平均需要量と需要バラツキ程度(分散σ)
  • 保守部品として使用する平均需要量と需要バラツキ程度(分散σ)

 

 
設計と生産のコンカレント化

 

個別受注生産は顧客仕様で生産する製品であるため、

受注後に顧客と仕様の打ち合わせを行い設計作業がある。 

 
顧客の仕様決定が遅れても納期だけは当初のままであることがあり、
多くの場合、部品手配から製造面に皺寄せが来ることが多い。 
 
ただし、短納期での生産が顧客ニーズであるなら、それに対応するのがメーカの使命である。
 
これに対応するには、設計と生産をコンカレント化することが必要になる。
例としては、設計部門でPDM/PLMを導入して、
生産管理システムとインタフェースを行い、以下の課題を実現する。
 
  • 引合時の見積情報の活用
  • 長納期部品の先行手配
  • 設計完了した都度の生産手配
  • 設計変更の発行前の適用方法の検討
  • 設計変更による手配変更の迅速化
 

 

③方策の重み付け

 

 周辺システムの整備状況との関連
 他プロジェクトとの連動・関連
 競合他社の動向