●流用設計による設計・生産の効率化
個別受注生産のように、受注の都度、毎回設計を行った後に製造を行うケースがある。
ただし、BOM構造などを良く注意してみれば、
本当にゼロから設計する製品は、極めて少ない。
ほとんどは、過去の類似品をアレンジした流用設計になっている。
流用設計が、設計者個人のスキルに依存することなく、
誰でもが利用できる環境を作ることが重要になる。
このためPDM/PLMを利用することが多い。
一方、流用設計の利点は、設計の生産性向上に止まらずに、
工場側でも以下のような大きなメリットが見込める。
①流用設計することによる部品の種類が必要以上に増加することを防止する
(設計者だけの都合で部品選定をする場合、部品コストダウン、
リードタイムや互換性などの考慮が不足し勝ちで、後からのVEが困難になるケースが多い)
②流用設計した時点で、長納期部品の使用が見込まれれば、
先行手配することにより、全体リードタイムを削減することが可能になる
したがって、PDM/PLMの導入効果を算定するときには、設計部門だけでなく、
工場側での効果も合算して考慮すること重要になる
●在庫の集中と分散
在庫削減を図るには在庫を集中化するほうが望ましいが、
ケースによる最適化を考慮する必要がある
商品在庫を全国販社に在庫を分散させる、もしくは、1箇所に集中保管する
競合会社との関係などで、店頭販売もしくは即納を要求される場合には、
販売店側に在庫を持たざるをえない。
この場合でも、売れ筋商品などで、出来る限り少ない在庫に限定し、
それ以外のものは在庫を集中保管して在庫削減を図る。
工場内で、製品に使用する部品と保守部品を
別々に在庫管理するケースと集中保管するケースがある。
部品在庫を集中保管すると、
製品と保守で部品を取り合いになるケースが多く見られる。
例えば、在庫を集中保管していた場合、
製品が月平均1000ヶ使用するために内示をしているときに、
保守部品で急に5,000ヶ必要になり、
製品も保守部品も両方で欠品が発生するようなこともある。
さりとて、別々に在庫管理すると一方で在庫がありながら、他方で欠品を生じることも発生する。
この問題を解決するには以下の点を考慮し決定する。
●設計と生産のコンカレント化
個別受注生産は顧客仕様で生産する製品であるため、
受注後に顧客と仕様の打ち合わせを行い設計作業がある。
顧客の仕様決定が遅れても納期だけは当初のままであることがあり、
多くの場合、部品手配から製造面に皺寄せが来ることが多い。
ただし、短納期での生産が顧客ニーズであるなら、それに対応するのがメーカの使命である。
これに対応するには、設計と生産をコンカレント化することが必要になる。
例としては、設計部門でPDM/PLMを導入して、
生産管理システムとインタフェースを行い、以下の課題を実現する。
引合時の見積情報の活用
長納期部品の先行手配
設計完了した都度の生産手配
設計変更の発行前の適用方法の検討
設計変更による手配変更の迅速化
