::需要予測の精度向上::
もし、「システム化をすれば需要予測が当たるようになるだろう」、
と思っていたらそれは、失礼ながら、間違っている。
需要予測の精度向上には努力するとしても、
それでも発生する予測誤差に対して、どのように迅速に追従できるか、
という視点で業務プロセスを最適化すべきだ。
需給SCMパッケージでは需要予測機能をもっているものが多いが、
留意したい点は、どのような需要予測であっても、必ず予測誤差はあるという点である。
よく見られるのは、システムによる予測で誤差が生じたときには、
どの部門の責任ともみなされず、高い費用を払ったにも関わらず「当社には合わない」の一言で、
システムが使われなくなることだ。
システムで自動化したからといって各部門の責任が、「消えてなくなる」訳ではなく、
どこかの部門の責任であることに変わりはない。
一般的には、需要予測の責任は営業拠点・販社に残っていると考えるのが適切である。
営業拠点・販社がシステムを使い(もしくは人手で)需要予測をしたばあい、
「予測の垂れ流し」では予測精度が向上するはずもなく、
需要予測精度を高めるには、「需要を管理」するという発想の転換が重要になる。
SCM導入で需給管理部門を新設するケースでは、
需給調整部門が需要を管理するというミッションを担うことが多い。

需要予測に限らず、人間の行動パターンというものは、
自分の作業結果を誰かが利用していて、
問題があればフィードバックがあるようなことながない限り、
真剣に作業を行うことはないだろう。
海外販社・営業拠点での需要予測を、もしくは、システムで計算した需要予測に対して、
需給調整部門で「需要管理」を行うことが重要だ。
需要管理とは、以下のような作業
1.前月実績の分析(前月の予測と実績)
①誤差の内容分析
②誤差の傾向分析
③季節変動要因の分析
④誤差率分析
⑤誤差原因の究明(市場特性、製品特性、季節変動、個人の性格他)
2.需要予測に対する内容のチェック
①前月の予測値との対比
②予算数値との対比
③他市場との対比
④傾向変動の考慮程度
3.予測数値の責任をもつ部門へのフィードバック
①前項のチェック結果により、内容を確認する
4.予測に対する受注動向の監視
①月中での予測に対する受注もしくは引き合いの動向を監視
②月中でのアラームによる予測責任部門との協議